2023年度事業計画
1.事業概要

 2023年の世界経済は、高インフレと金利の上昇及び中国のゼロコロナ政策と解除後の混乱から暫くは低迷するものの年後半には回復に向かうという楽観的な見方があります。国内は、新型コロナの収束を受け、人出の増加やインバウンド消費の回復、半導体不足の緩和による自動車生産の回復などにより緩やかな成長を維持するのではないでしょうか。また、2023年度後半には世界経済の回復を受けて生産と輸出が上向くと共に、賃上げの動きが中小企業にも波及し個人消費も上向くと考えられています。しかしながら、為替の乱高下、生活必需品の値上がり、人手不足など様々な問題が顕在化しており、特に我々熱処理業界に甚大な影響を及ぼしているエネルギーコストの高騰は未だ予断を許さない状況下にあります。 さて、我々を取り巻く環境は昨年に引き続き大きな動きがございますが、カーボンニュートラル、DX、SDGs、自動車業界におけるCASEの進捗等今後更なる変化が予測されます。我々はそれらの諸問題に関してどう対応していけば良いのでしょうか。今までの常識を一から見直し、変えなければならないモノは変え、変えてはならないモノは断固として維持をしていく。今まさにそういった「決意・決断」が求められています。
  いずれにせよ、困難を幾度となく乗り越えてきた我々中部金属熱処理協同組合は、今後も東部・西部の両組合と緊密な連携を図り、中部地区素形材産業のキー組合として自動車業界を含む全てのモノづくり企業をしっかり支えると同時に、強靭な体力を育み筋肉質な企業経営を維持していく取り組みをしていかねばなりません。
 以上の状況を踏まえ、当組合は会員相互の協調と親睦を図り、会員一同の持続的な繁栄が出来るよう関係行政機関はもとより諸団体と良好な関係を構築していく必要があると考えます。皆様のご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。

2.重点事業方針
(1)  組合組織の拡大(正会員、賛助会員)と会員相互の協調を図る。(浜松支部含む)
(2)  経営及び技術に関する講演会を開催する。
(3)  幅広い教育プログラムを開催する。
  「熱処理入門塾」「技能検定講習会」
  「熱処理研修会」「金属熱処理チャレンジャー講座」
  「実践金属熱処理組織判定講座」他
(4)  金属熱処理技能士試験の運営を公正かつ円滑に実施する。
(5)  技能士を称える会を開催し「熱処理マスター」・「金属熱処理技能士」の認知度向上に務める。
(6)  主要委員会(マーケティング委員会・技術委員会・総務委員会)を円滑に運営する。
(7)  各部会の活性化を図る。
(8)  国内外の企業視察会を開催する。
(9)   一般社団法人日本金属熱処理工業会と協力し、外国人技能実習制度移行対象職種認定に向けた動きを加速させる。
(10)  一般社団法人熱処理技術協会主催の第 28 回熱処理国際会議( 28th IFHTSE )に協力する。
(11)  組合の財政基盤を充実させる。