平成16年度事業計画(案)
   
1.
事業概要
 日本経済は、外需と設備投資に支えられ、持ち直しの気配だとされています。株価が多少戻したことで、大手銀行の金融危機も一服した感があります。だが、デフレは依然としておさまらず、デフレ圧力の背景となっている構造的な問題が消えたわけではなく、消費者物価や緩やかな下落が続くと見られています。ただ、景気を牽引している大企業製造業では構造的な問題がほぼ解消されており、金融システム対策によって金融不安が実体経済に及ぼすリスクも軽減されるなど、構造問題が景気を下押しする力、デフレ圧力は徐々に弱まっています。
日本の熱処理業界は、中国がこれからオリンピック、万博と控えておりマーケットがさらに大きくなり、自信を持って技術革新に力を入れる時ではないでしょうか。
 今の日本の熱処理技術レベルは世界一で、今後コンピュータ管理マニュアル化が進む反面、古き良き伝統技術を学んできた熱錬者が現場に少なくなってきたのは事実であります。熱処理業界を挙げて教育と危機管理の徹底を図り、また教育は産官学一体となって進め、国の資金援助も必要であります。
 当組合もこのような諸情勢を常に念頭におき、従来に増して組織の強化と組合活動の活性化に努め、会員相互の協調と親睦を一層図って、会員一同が共に生き延び成長発展するため、次の7項目を重点として、引き続き活発な事業推進をする方針です。
 
2.
重点事業方針
(1)
組合組織の拡充強化(組合員、賛助会員の増強など)を図る。
(2)
中小企業支援税制、安全管理その他多岐に亘る各種の情報の提供強化を図る。
(3)
各部会、委員会の充実とより一層の活性化を図り、あわせて日本金属熱処理工業会の基盤強化(財政・共済事業など)に貢献できるよう努力する。
(4)
地球環境改善対策に対応する設備改善等に万全を期すとともに、職場環境の改善向上に努力する。
(5)
ISO(国際標準化機構)の9000シリーズ(品質保証システム規格)と14000シリーズ(環境マネジメントシステム規格)環境新規格の認証取得活動を支援し、会員(会社)の資質向上を図る。
(6)
IT(情報通信技術)時代の情報提供として
@ホームページの開設に伴い、毎月更新を行う。
Aホームページにバナー広告を設け、広告を募る。
B情報の迅速化を行い、ペーパーレスに努める。
(7)
賛助会員とともに研修会・講演会・情報交換会・懇親会の充実強化に努め、最新情報の充実と人材育成(本年度より新人教育講座、社員マナー教育講座開設)並びに会員相互の一層の親睦と向上を図る。